いじめ・嫌がらせに対する法的措置

副業

私たちが何気なく送っている日常生活は、様々なトラブルに巻き込まれる危険をはらんでいます。

顧客からのクレーム、近隣問題、夫婦や親族・友人知人間での争いごと、会社内のパワハラ・セクハラなど、いたるところで問題は起きます。

時に大きな被害を被ることもありますし、ひどく心を傷つけられることもあるかもしれません。

特に自分に落ち度がないのに被害を被ってしまったとき、相手の違法行為によって精神的な苦痛を味わったとき、その損害を償ってほしいと考えるのは当然のことです。

相手の身勝手な振る舞い対して、混乱することなく毅然とした態度で立ち向かうために必要なのが法知識であり、犯罪行為被害者救済の手段の一つが損害賠償(慰謝料)請求です。

今回は特にトラブルになりやすい悪質ハラスメントについてのお話です。

ハラスメント=嫌がらせ、いじめ

相手から暴言を受けた、お客さんから脅迫まがいなことをされた、大声で怒鳴られ威嚇された…

このような悪質なハラスメントに対してどう対応すべきか、被害を受けないために、そして加害者にならないため、基本的なことは知っておく必要があると思います。

最も大事なことは、悪質な嫌がらせやいじめを行う相手に対して、毅然とした態度をとることです。

そして、それが違法行為に発展するのであれば警察に連絡して解決する必要があります。

「これ以上、〇〇するのであれば、被害届を出します。」と警告することもできます。

弁護士に相談するのもよいでしょう。

被害を受けたときの慰謝料の相場を知っておくことも大切です。

悪質ハラスメントに対して、泣き寝入りはする必要は全くありません。

悪質ハラスメントは、犯罪行為である

ハラスメントのどんな行為が、何の罪になるのかという知識があれば、自信を持って対応に当たれるはずです。

代表的な違法行為は以下の7つです。

悪質ハラスメント
  1. 脅迫罪
  2. 恐喝罪
  3. 強要罪
  4. 威力業務妨害罪
  5. 不退去罪
  6. 名誉棄損罪
  7. 侮辱罪

脅迫罪

脅迫とは、相手やその親族の生命・身体・自由・名誉・財産に対し、害を加える旨を告知して人を脅すことです。

脅迫罪は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。

大声を出したり、物を壊したりして威嚇する行為、メールやLINEで、危害を加えることを示唆する内容を送る行為は脅迫罪に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として、加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 数万円~50万円ですが、悪質性が高いと200~300万円と高額になることもあるようです。

恐喝罪

恐喝とは暴力や相手の公表できない弱みを握るなどして脅迫すること等で相手を畏怖させ、金銭その他の財物を脅し取ることです。

10年以下の懲役となります。

高額な慰謝料・損害賠償の要求、「誠意を見せろ」などの発言は、恐喝に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 数万円~50万円です。

強要罪

強要とは、相手やその親族の生命・身体・自由・名誉・財産に害を加えると脅迫したり暴行したりすることによって人に義務のないことを行わせる、あるいは、権利の行使を妨害することです。

3年以下の懲役に処せられます。

土下座や謝罪文の提出などが強要罪に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 数万円~50万円です。

威力業務妨害罪

威力業務妨害とは、暴力や大声で威嚇するなど威力を用いて人の業務を妨害することです。

3年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。

接客が気に入らないからと言ってお店で大声で暴れたり、脅迫電話や執拗なクレームのメール、SNSへのいやがらせ投稿などは、威力業務妨害罪に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は50万円です。

刑事の罰金を目安にしているようです。

不退去罪

不退去とは、要求を受けたにもかかわらず人の住居等から退去しないことです。

3年以下の懲役または10万円以下の罰金となります。

嫌がらせや脅迫目的で「要求を受け入れるまで帰らない」と言い張り、オフィスや店舗に居座るような行為は、不退去罪に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 数万円~20万円です。

名誉棄損罪

名誉棄損とは、他人の名誉を傷つける行為です。

罪になるのは、公然と事実を摘示した場合です。

3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金となります。

「○○は会社内で不倫している」
「○○は会社の金を横領して車を買った」
「○○は前科者だ」
「○○の店ではスープ鍋にゴキブリが入っている」
など、具体的な事実を示して人を貶めるような発言は、名誉棄損に当たる可能性があります。

公然」とは、「不特定多数が知る可能性がある」状態のことです。

1対1で相手から不名誉なことを指摘された場合は、「公然」という要件を満たさないので名誉棄損には当たらない点、注意ください。

事実を摘示」とは、事実として周囲に伝えることです。

大声で「バカ」と叱責された場合、「事実を摘示」という要件を満たさないので名誉棄損に当たらないので注意ください。

そのほか「無能」「役立たず」などの言葉は基準が無い抽象的なものなので事実の適示には当たりません。

(※ただし、侮辱罪に当たる可能性はあります。)

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 数万円~50万円です。

侮辱罪

侮辱とは、人をバカにして辱めることです。

罪になるのは、事実を摘示しないで公然と人を侮辱した場合です。

拘留又は科料に処せられます。

名誉棄損罪と同様、「公然」とは、「不特定多数が知る可能性がある」状態のことです。

1対1で相手から不名誉なことを指摘された場合は、「公然」という要件を満たさないため、侮辱罪には当たりません。

「バカ」「無能」「役立たず」などの暴言を大勢の人の前で言われた場合は、侮辱罪に当たる可能性があります。

民事上の責任追及として加害者に精神的苦痛に対する慰謝料請求ができます。

慰謝料相場(示談金)は 5万円~10万円です。

悪質ハラスメントの被害を受けたら…

実際にこのような違法行為があった場合は、ひとりで対応せず、周りに相談するようにしましょう。

早く解決したい一心で相手の要求を呑んでしまうと、何度でも繰り返される恐れがあります。

また、書類の作成・署名・捺印は拒否するようにしましょう。

犯罪行為であればためらうことなく警察に連絡をしてください。

刑事事件としては警察が動いてくれない場合も、民事上の責任追及ができる場合がありますので、弁護士に相談してみてください。

相手の意見をしっかり理解するため、という理由で相手に断った上、相手の発言を録音する、動画を撮影するというのも効果的です。

理不尽な相手への対応を知ることによって、自信を持って毅然とした対応が取れるようになると思いますし、自分が加害者になることもありません。

やるときゃやるぞ!という心意気が、トラブルを遠ざけることにもつながります。

弱い立場の人間を守るための法律がある、ということをしっかりと理解しておいてください。

こちらの記事も参考にどうぞ↓
トラブル相手を訴える方法

コメント

タイトルとURLをコピーしました