建設業許可 経営事項審査とは?

行政書士

「公共工事の入札って
 どうすればいいの?」

こんにちは。
福井県福井市の行政書士、
太田哲郎です。

建設業許可を取ったら、
次は経営事項審査でしょ!

ということで今回は、
公共工事の入札等に必要な
経営事項審査について
解説していきます。

経営事項審査とは

経営事項審査は、
建設業許可を持っている業者が、
公共工事を請け負おうとする場合に
必要な審査です。

つまり公共工事の入札に参加するには、
建設業許可が必要であり、

そのうえで経営事項審査を
受ける必要があるということです。

建設業許可について

経営事項審査は、
適正な公共工事のを行うため、

入札の参加に必要な資格や
条件に見合っているかを
判断するためのもので、

審査結果を点数化し、
順位付け、ランク付けを
行っています。

点数が高ければランクは高くなり、
点数が低ければランクも低くなる
というわけです。

そのランク付けによって
受注できる工事金額の範囲が
決められています。

ランクが高ければ、
金額の大きな公共工事を受注できる
可能性がありますが、

金額の低い公共工事は
受注ができなくなります。

その逆で、ランクの低い建設業者は
金額の高い公共工事の受注はできません。

そのため、ランクが高いことが
建設業者にとって、必ずしも
良いこととは限らないわけです。

P点とは

審査結果の総合点(総合評価値)をP
点といいます。

P点は、経営規模、経営状況、
技術力、その他社会性等を
それぞれ審査・点数化したうえで、
計算式に基づいて算出します。

■経営規模…40%
 (売上25%+自己資本15%)
■経営状況…20%
 (利益率など)
■技術力…25%
 (有資格者など)
■その他社会性等…15%
 (社会保険加入等)

上記項目からP点を算出します。

P点は1,000点を超えることは難しく、
800点を超えるとかなり優秀な
建設業者とされています。

経営事項審査の具体的な手続き

①経営状況分析結果通知書の準備
②経営事項審査申請書類の準備
③申請
④経営規模等評価結果通知書・
 総合評定値通知書受け取り

①経営状況分析機関に申請を行い、
 経営状況分析結果通知書の
 交付を受ける。

 経営状況分析機関とは、
 経営状況分析結果通知書を
 交付してくれる機関です。

②経営事項審査申請に必要な
 書類を準備

 必要書類等は各都道府県の
 ホームページなどで確認できます。

 経営事項審査申請の手引き

③申請

④経営規模等評価結果通知書・
 総合評定値通知書受け取り

 申請から結果通知書の交付までは
 40日程度です。

経営規模等評価結果通知書・
総合評定値通知書競争は、
入札参加資格審査の申請時に
添付する必要があります。

繰り返しになりますが、
建設業者にとってランクが高いことが
必ずしも良いことであるとは限りません。

自分たちの請け負いたい金額の
公共工事が受注できなければ
意味がないからです。

工事の規模が大きすぎると対応できず、
小さすぎると稼ぎにならない
というわけです。

ですから、建設業者は自社が
どのくらいの金額で公共工事の受注を
目指すのかをしっかりと
検討することが必要です。

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