一流の営業マンは、
ただ闇雲にセールスをしている
わけではありません。
売るべくして売っている。
ということで今回は、
100以上あるセールステクニックのうち、
特に実践で使えるものTOP10を
ランキング形式でご紹介します。
それぞれのセールステクニックについて
以下の6要素を独断と偏見で
点数付けし、評価しました。
効果…制約に結び付きやすいかどうか?
即効性…効果が出るまでのスピード
お手軽さ…トークの組み立ては簡単か?
応用…応用が利くか?
連携…ほかのテクと連携させやすいか?
属性…老若男女問わず使えるか?
10位 希少性
効果 ★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★
応用 ★★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★
レアものに人は群がる。
だから希少価値を演出すればいいんだ
と思うかもしれないが、
これがかなり難しい。
安易に個数制限、時間制限などしても、
どうせ売りたいだけでしょ、
と客に見透かされる。
希少価値を演出するには、
「これまで簡単に手に入っていたものが
手に入らなくなる」
「競争」
という2要素が加わって初めて成る。
強力だが、決してお手軽な
テクニックではない。
9位 ラベリング
効果 ★★★★
即効性 ★★★★
お手軽さ ★★★
応用 ★★★
連携 ★★
属性 ★★
先生と言われれば先生らしく
社長と言われれば社長らしく。
人は人からの評価を
気にする生き物であり、
人からレッテル張りされると
そのようにふるまってしまう。
承認欲求の強い人には
特に絶大な効果がある。
一度レッテル張りすると
簡単に変更が効かないという点は
注意点として押さえておこう。
8位 社会的証明
効果 ★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★★★
応用 ★★★
連携 ★★★
属性 ★★★
みんながいいと思っているものはいい、
という思い込みを利用したテクニック。
一種の同調圧力で、
権威効果やインボルブメントとの
組み合わせで絶大な威力を発揮する。
投資詐欺などでよく使われており、
特に、胡散臭い情報や商品に
社会的証明が加わると
バカ売れする傾向にある。
7位 権威効果
効果 ★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★★★★
応用 ★★
連携 ★★★
属性 ★★★★
虎の威を借る狐戦法。
○○先生が言ってた、という感じで
だれでも簡単に使えて効果が高い。
ただし、賢い人には効果が薄く、
目上の人の場合は反感を買う
恐れがあるため、
使いどころと使い方には
注意する必要がある。
メンターがどうのこうのとか
言ってる意識高い系には
抜群に効果があるため、
一度試してみるとよい。
6位 コントラストの原理
効果 ★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★★★
応用 ★★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★
人は最初のものと2番目のものが
大きく異なるとき、2番目のものは
実際以上に異なってしまうと
感じてしまう。
3000万円の家を買うと決めた場合、
1万円のオプションは、
とても小さく見える感覚
といえばイメージしやすいだろう。
このテクは他のテクをブーストさせる
サポートテク。
アップセルやクロスセルを行うときに
金銭感覚をバグらせる必須の手法。
5位 インボルブメント効果
効果 ★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★★
応用 ★★★
連携 ★★★★★
属性 ★★★★
人は参加したものに対して好意を抱く、
というのがインボルブメント効果であり、
一種の同調圧力であると言えば
その強力さがイメージできるだろう。
このテク単体で成約に結び付ける
というよりは、他のテクをブーストする
サポーター的な使い方がメイン。
社会的証明や権威効果などと
連携させることで
威力を極大化させることができる。
4位 コミットメント
効果 ★★★★★
即効性 ★★★
お手軽さ ★★
応用 ★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★★
人は一貫した行動を取る。
なぜなら不誠実な人と
思われたくないから。
このような一貫性の心理を
利用したテクニックがコミットメント。
いったん自分の考えを公に
発表させてしまえば、
その人は自動的に
その発表内容に縛られる。
紙に書かせることで
効果は倍以上に跳ね上がるが、
書かせるという段階に
至るまでが難しい。
発表させることが一つ目のハードル、
書かせるのはさらに高いハードル。
そのためにはトークの組み立てと
接客訓練が必要。
ローボールテクニック
(小さなお願いをOKさせて、
大きなお願いをする)は、
コミットメントを応用した
強力なテク。
フット・イン・ザドアと並んで
セールステクニック界の
飛車角と言われている。
3位 認知的不協和
効果 ★★★★
即効性 ★★★★
お手軽さ ★★
応用 ★★★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★★
認知的不協和とは
簡単に言うとアンバランスであること。
心の中で矛盾が生じると
そのことに対して興味がわいてくる。
即効性があり応用が利く。
ツァイガルニク効果や
コミットメントなどのテクとの相性も良く、
連携したときの効果は絶大。
ただし、意図的に使いこなすには
勉強と慣れが必要であり、難易度は高い。
2位 フィア・アピール
効果 ★★★★★
即効性 ★★★★
お手軽さ ★★★
応用 ★★★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★★
人は得を求めて行う行動より
苦痛から逃れようとする行動の方が
パワーが強い。
大きなリスクを伴ったとしても
今ある苦痛から逃れるためには
無謀な行動でも決断をするという
本能があり、人はこれに
あらがうことはできない。
これをプロスペクト理論という。
この理論をもとに意図的に恐怖を与え、
それに対する救済措置を提示する
というのがフィア・アピールであり、
超絶強力なテクニックである。
悪徳商法や詐欺などで頻繁に用いられ、
悪魔の手法などと言われている
セールステクニックであり、
社会規範や人間倫理に
反する使い方は厳禁
という意味でお手軽さの点数は低め。
1位 返報性の原理
効果 ★★★★★
即効性 ★★★★
お手軽さ ★★★★★
応用 ★★★★★
連携 ★★★★
属性 ★★★★★
返報性の原理は、
受けた恩義には
必ず報いなければならないという
義務感を利用したテクニック。
子どもだろうが老人だろうが
男だろうが女だろうが、
だれでも手軽に使え、
即効性があり、効果は抜群
ということで
最強のセールステクニックである
と言っても過言ではない。
フット・イン・ザドア
(一度大きなお願いを断らせてから
小さなお願いをする。)は、
返報性の原理を応用したものであり、
テクニック単体ではおそらく最強。
使わない手はない。
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