「打合せまでに準備しておいた方が
いいものってありますか?」
建設業許可を取りたいお客様から
連絡をいただいたときに、
よく聞かれる質問です。
「何も準備しなくて
大丈夫ですよ」
こんにちは。
福井県福井市の行政書士、
太田哲郎でございます。
初回打ち合わせのときに
建設業許可について必要なことを
お聞きしますので特に準備は不要です。
実は、準備していただくものが多く、
お客様ごとに準備しないといけない
書類も変わるから、
という理由もあります。
ただ、事前に把握しておきたいという
気持ちもよくわかります。
何事も先手先手で準備してきたからこそ、
個人事業主として今までしっかりと
やってこれたのでしょう。
ということで今回は、
行政書士との建設業許可申請打合せの
流れについて説明していきたいと思います。
わたしが建設業許可を取りたいお客様との
初回面談時に確認させていただくことは
①どの業種の建設業許可が欲しいのか?
②建設業許可の要件を満たしているか?
③代表者及び本店の確認
です。
①許可を受けたい業種は何ですか?
①については、電気屋さんなら電気工事、
大工さんなら大工工事、
クロス屋さんなら内装仕上げ工事
といった具合にわかりやすいのですが、
外構屋さんなどは、
造園工事やとび土工・コンクリート工事、
石工事など複数の業種を扱いますので、
確認させていただきます。
定款の事業目的にも記載されているか、
併せて確認します。
行政書士側にもある程度、
建設業の知識がないと
判断は難しいかもしれません。
②建設業許可要件、満たしてますよね?
②については、まず口頭で確認し、
その後に裏を取るかたちとなります。
(1)適正な経営業務の体制
5年以上の経営責任者(≒取締役)としての
経験が必要です。
基本的に確認は、会社の謄本で行います。
(2)適切値社会保険の加入
健康保険、厚生年金保険、雇用保険に
加入している必要があります。
「保険料納入告知額・領収済告知書」
「労働保険概算・確定保険料申告書」
等で確認します。
(3)専任技術者
まず、資格の有無を確認します。
建築士や○○施工管理技士などの
国家資格があれば問題ありません。
ない場合、
建設業に関し所定の学科を修めて
専門学校等をす津業したものは5年、
その他は10年以上の
実務経験を証明することになります。
証明は、過去10年分の工事のうちで
主なものの明細や契約書の提出を
求められることもありますので、
資格があるかどうかについては
事前に確認させていただきます。
(4)誠実性
許可申請提出後に、審査機関は警察等に
照会を行います。
不正、または不誠実な行為が
過去になかったかどうか、
あらかじめ口頭で確認させていただきます。
(5)財産的基礎
貸借対照表における純資産合計の額が
500万円以上あれば問題ありませんが、
家族経営の会社などは、純資産が
マイナスになっていることもあります。
ですから、会社の銀行口座もしくは
代表取締役の銀行口座に
500万円以上預金があることで
この要件をクリアすることも多いです。
預金残高証明書を銀行に
発行してもらうことになります。
証明書は、即日発行してくれるところが
多いです。
申請日1ヶ月以内のものが必要です。
③代表者及び本店を確認させてください。
③については、代表者と取締役全員の
氏名・住所・TEL・生年月日・年齢
(あと、できれば本籍)、
本店の住所・支店の住所を確認しておきます。
④次回の打合せはいつがいいですか?
①~③を確認し、
進めていけそうなだと確認できれば、
次回打ち合わせのアポを取ります。
次回打合せのときに
書類を準備してもらうわけです。
お客様に用意してもらう書類等
①決算書 直近3期分
②保険料納入告知額・領収済告知書
③労働保険概算・確定保険料申告書
④資格証明書(合格証等)
⑤預金残高証明書
⑥会社の現行定款写し
⑦賃金台帳(1ヶ月分・専任技術者・取締役)
⑧出勤簿(1ヶ月分・専任技術者・取締役)
⑨健康保険証写し(専任技術者・取締役)
⑩直近1年分の主な工事の詳細
※契約書や見積書など工事内容が分かるもの
⑪過去10年分の主な工事について
※資料を出せるようにしておいてもらう
行政書士が用意する書類
①会社謄本
②工事経歴書 白紙
③常勤役員等の略歴書 白紙
④所属建設業者団体 白紙
⑤主要取引金融機関名 白紙
⑥委任状 建設業許可申請
⑦委任状 登記されていないことの証明書
⑧委任状 身分証明書
⑨委任状 納税証明書
⑩スマホ(事務所写真撮影用)
わたしは、次回打合せまでに
建設業許可申請書類を一通り
作っておき、
次回打合せ時に、作った書類の中で
抜けているところを埋めていく、
という流れで進めます。
◆
お客様は本業で忙しいはずですから、
身分証明書や納税証明書など
委任状で取得できる書類は
行政書士で行います。
初回でなかなか上記のすべてを
確認することは難しく、
スムーズにすべての書類が
そろうわけではありません。
ときには2度3度とお客様に確認したり、
書類を取りに伺ったりする
こともあるかと思いますが
お客様になるべくストレスをかけずに、
スムーズに手続きを進めてまいります。
分かりやすく丁寧に説明・対応しますので
お気軽にご依頼ください。