ただ勉強するだけではなく、
「記憶術」も使います。
そうすれば、初心者であっても
働きながら行政書士の資格を
「独学」で取ることができます。
予備校は必要ありません。
使うのは、本屋さんで買える
テキストと問題集のみ。
最短5ヶ月で、
無駄なお金をかけることなく
合格ラインの知識を身に着けることが
できます。
・・・
まず最初に、独学で行政書士試験に
挑戦しようとしている人に
言っておきたいことがあります。
それは、
「無駄な情報はシャットアウトしろ!」
ということです。
他人に惑わされないでください。
独学は孤独です。
孤独に耐えられなければ
行政書士試験に独学で合格することは
できません。
ひとりで勉強を進めていると
つい他の人のことが気になって、
ネットで某掲示板を見たり、
独学で合格した人の体験記を読んだり、
Youtubeで行政書士試験情報を見たり
してしまいます。
「憲法は
○○先生の✕✕という
本がオススメ」
「民法は
■■先生の
▲▲という本を読め!」
「行政書士なんて
3ヶ月あれば受かる」
などという動画や書き込みを
見つけてしまうかもしれません。
気にしないようにしてください。
Youtubeで行政書士試験関連の
勉強動画っぽいものを
見てしまうかもしれません。
独学で行政書士試験を
突破しようと思うのなら、
エンタメ感覚で見る。
何言ってるかわからなくても
深入りすることはないようにしてください。
一度見てしまうと、なぜか、
自分が間違ったことをしているように
感じてしまいます。
混乱する情報であれば
むしろ排除する。
知ることで迷いが生じるような情報は、
ノイズでしかありません。
今のあなたには、必要のない情報です。
「無駄な情報はシャットアウトしろ!」
独学で行政書士試験を取るのに
最も大事なことなので繰り返しました。
独学とは一人ぼっちなのです。
忘れないようにしてください。
・・・
私は、「完全独学」で
サラリーマンとして仕事をしながら
試験合格しました。
使ったのは、近所の本屋さんで買える
テキストと問題集のみです。
ということで
今回は、初心者が、
最短5ヶ月で、働きながら独学で、
行政書士試験に突破するための
■勉強期間と勉強時間
■おすすめテキスト
■記憶術も含めた勉強法
について詳しく説明したいと
思います。
勉強期間と勉強時間
まず、勉強期間はどのくらい必要か
ということについてですが、
行政書士を独学で取るには、
「最低5か月」
は見ておく必要があります。
そして、5ヶ月で合格するには
「1日5時間」
は勉強してください。
勉強期間が短ければ、
1日当たりの勉強時間は多いですが、
総勉強時間は少なくなります。
「800時間前後」
です。
働きながらだと、
1日2-3時間程度の勉強時間が
限界かもしれません。
その場合は、仕方ありません。
8か月から12か月の
勉強期間を取るようにしてください。
その場合、総勉強時間は増えます。
「1200~1500時間」
です。
まとめます。
合格までに必要な総勉強時間は、
800時間~1500時間。
1日の勉強時間はできるだけ
「ぶっ続け」でやるように
してください。
試験時間は3時間です。
とくに試験3か月前くらいからは、
「自分の調子が悪いときに
どのくらい集中力がキープできるか」
ということを意識して
勉強に臨むようにしてください。
おすすめテキストと問題集
行政書士を独学で取るためには、
適切なテキストで効果的に
勉強する必要があります。
独学に適したテキストとは?
独学に適した問題集とは?
・・・
それは、伊藤塾の
うかる行政書士総合テキスト
うかる行政書士総合問題集
です。
買うのは、この2冊だけ。
他は、必要ありません。
初心者用の薄めの入門書は
まったく必要ありません。
過去問集は、「最初は」
必要ありません。
テキストについては、
TACの「行政書士の教科書」や
LECの「行政書士合格のトリセツ」
でもいいです。
その場合、基本問題集が
セットであると思いますので
そちらを買ってください。
テキストと総合問題集の2冊だけです。
最初に言いました。
消化できない余計な情報は排除する。
独学で行政書士を目指すなら
とにかくこれを徹底することです。
実は私は、
LECのテキストを使っていたのですが、
正直、伊藤塾のテキストの方が
読みやすいと感じました。
テキストは、この3社であれば
大差ないので好みで選んでください。
大事なことは、
テキストと問題集以外は
買わないことです。
勉強方法
勉強方法は、いたってシンプルです。
①テキストを3周読む
②総合問題集を10周解く
③過去問5年分を解く
④肢別及び記述式問題集を解く
文字にするとこれだけなんですが、
とにかく最初がたいへんです。
①について。
分からなくても
とにかく先に進んで読んでください。
必要なのは、理解ではなく「慣れ」。
独特の表現や言い回しを
そのまま読んでください。
3周読むのに
1ヶ月もかからないと思います。
理解しなくていいんですから。
②について。
総合問題集は、
過去問で出た論点で
特に重要なものに絞って
出題されています。
だから、
この1冊を完璧に消化するのが
試験合格の最低条件
ということになります。
たいへん重要です。
解き方は、「バランスよく」。
今日は憲法、明日は行政法…
という勉強方法ではありません。
総合問題集を解く場合は、
出題分野全体を少しづつ解いていく
というのが基本になります。
学生の頃を思い出してください。
1限目から4限目まで、
ずっと算数の日ってありましたか?
ないですよね。
全科目、少しずつ、1年かけて
勉強していったはずです。
行政書士試験は、
憲法
行政法
民法
商法・会社法
基礎法学・一般知識
があります。
以下の割合で
問題集を解いていってください。
憲法:2
行政法:3
民法:3
商法・会社法:1
基礎法学・一般知識:1
今日1日、
憲法を2問解くのなら、行政法は3問、
民法は3問、商法・会社法は1問、
基礎法学・一般知識は1問解く。
こんなふうにやってください。
毎日、全出題分野の問題を解く。
これを徹底してください。
総合問題集3周目終わったあたりから、
答えを覚えてきます。
答えを覚えているので、
ガンガンスピードアップしてきます。
3周目以降で間違ってしまった問題や
よくわからない肢があれば
チェックしておいてください。
3周目以降は、理解を深めるために
適宜テキストに戻って重要ポイントを
確認するようにしてください。
10周するのに3-4か月
かかると思います。
テキストと問題集が
ボロボロになっているかもしれません。
全ページ、全文にアンダーラインがひかれ、
メモで真っ黒になっているかもしれません。
ここまできたら、
いよいよ過去問に挑戦です。
③について。
②まで終わっていれば
基礎力はついているはずです。
本屋に行って
過去問集を買ってきましょう。
ひたすら解いてください。
この間も、総合問題集は繰り返すこと。
11週目、12週目に
入っているかと思います。
過去問を解く前の準備運動と思って
継続してください。
④について。
試験2ヶ月くらい前になると、
肢別問題集と記述式問題集
が発売されるはずです。
何でもいいので、
それぞれ1冊だけ買ってください。
あとはひたすら解くだけ。
ここまできたら、問題集を買い足したり、
行政書士試験対策のHPにある
問題を解いてみたりするのもいいでしょう。
・・・
とにかく①と②の基礎固めが
独学にとって最も重要です。
最初のうちは、理解できないと、
モヤモヤするかもしれません。
そこを我慢して先に進めるかどうか。
ここが、独学で行政書士試験を
突破できるかどうかの分かれ道です。
記憶術
脳の構造を利用した記憶術には
いろいろなものがあります。
主な記憶術としては、
以下のものがあります。
「反復記憶術」
「音読記憶術」
「筆記記憶術」
「チャンキング記憶術」
「汎化・分化記憶術」
「貼り紙記憶術」
「連想記憶術」
「取っ手記憶術」
チャンキング記憶術や連想記憶術で
信じられないくらい記憶する人も
いるようですが、
今回は、一つ一つの
テクニックの詳細ではなく、
脳のメカニズムを利用した
記憶力を高めるための
「基礎記憶術」
について説明したいと思います。
記憶力を高めるためには
脳への刺激が必要と言われています。
では、どうすれば
脳に効果的に刺激を
与えることができるのでしょうか。
脳のド真ん中に「体性感覚野」といって
体が動く部分からの情報を受け取る
場所があります。
この場所は、手・足・顎からの
情報を敏感に受け取ります。
つまり、手・足・顎を動かすことで
脳に対して多くの情報を送ることが
できるということです。
で、
資格試験の勉強内容を覚えることは、
「陳述的記憶」の中の
「意味記憶」になるのですが、
・・・
そんな話はどうでもいいですね。
本題です。
「基礎記憶術」重要なポイントは6つ。
①話す
②書く
③噛む
④歩く
⑤匂い
⑥眠る
・・・
「記憶術っていうから
すげーテクニックかと思ったら
なんだよ、そんなことかよ!」
と思うかもしれません。
が、
メチャクチャ重要ですからね、これ。
では、ひとつひとつ説明していきます。
・・・
①話す
人に何かを話すとき、
脳で「ワーキングメモリ」という
機能が働きます。
これは、情報をほんの僅かだけ
記憶しておく機能のことですが、
前頭連合野で処理され、
脳の働きが高まります。
一度覚えたことを
人にわかりやすく話すことで
記憶力が格段にアップします。
よく、人に教えることが
自分にとっての最大の勉強である
などと言われるのは、このような
脳の働きがあるからです。
自分に向かって話す、で
構いません。
覚えたことを分かりやすく
自分の言葉で自分に話してください。
②書く
脳は、かなりの神経細胞を手に割いており、
手は、第2の脳とも言われます。
それほど脳は、手を優遇している
ということです。
ですから、覚えたことを
書いてください。
書くのは文章より、メモ程度の方が
良いと言われています。
そして、イメージや感想、
図や表にまとめたり、
絵などを描いておくと
さらに脳が活性化されます。
③噛む
体の中で最も大きな筋肉は、
太ももの筋肉ですが、
2番目に大きな筋肉は、
顎の筋肉です。
体の部位の大きさから考えると
以下に顔に筋肉が集まっているかが
分かると思います。
食物を噛むと、
顔にある25種類もの筋肉が使われ、
この刺激は、脳の体性感覚野に
伝えられます。
顎からの脳へ伝わる刺激は、
手の2倍と言われています。
ですから食事は、
よく噛んで食べてください。
記憶力が格段にUPしていきます。
④歩く
歩いて覚えるというのは、
古代ギリシャから伝わる記憶法です。
アリストテレスは弟子たちに、
歩きながら勉強させたといいます。
歩くことで、全身の血行が良くなり、
脳の活動に必要な十分な栄養素が
供給されます。
普段、心臓が送り出す血液は
1分間に5リットルなのですが、
歩くことによって、それが10倍の
50リットルにもなるのです。
歩くことで、
周囲を見渡し視覚を刺激し、
音を感知し聴覚を刺激し、
発汗作用によって
自律神経を活性化させます。
あらゆる方位から
脳を刺激することができるのです。
ですから、
覚えたい内容をイヤホンで聞きながら
歩くというのは、とても有効な
記憶法になります。
試験勉強期間は
運動不足になりがちです。
ぜひ試してみてください。
⑤匂い
匂い、つまり嗅覚は、
五感の中で唯一、大脳新皮質を経由せず
ダイレクトに記憶をつかさどる
海馬に達することができます。
匂いの分子は、
40万種類あるといわれており、
人間の嗅覚は、そのうち1万種類の
匂いを嗅ぎ分けることができます。
勉強部屋の匂い、テキストの匂いなど、
匂いを意識してみてください。
記憶力向上につながります。
⑥眠る
睡眠直前に覚えたことは
記憶に残りやすいです。
だから、勉強した内容をより多く
記憶させるために、勉強した後の
刺激を極力減らしてください。
勉強後は何もせず、とっとと寝る。
これが理想です。
そして、夢を見てください。
夢は、短期記憶を整理し、
統合することに重要な働きがあると
考えられています。
寝ている間に無意味な情報を排除し、
重要な情報だけを取り出せるよう、
セットアップしているのです。
・・・
・・・
行政書士試験に合格し、
独立開業しようと思ったら、
何もかも自分で考えて
行動しなければいけません。
今のうちから独学力を磨いておく
というのは、とても大切なことだと
私は思います。
ぜひ、がんばってください。
今回の内容が、
独学での行政書士試験突破の
お役に立てれば幸いです。
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