それぞれ必要なケースを行政書士が解説
福井県で電気工事業を始める際、
- 「建設業許可があれば、電気工事業の登録はいらないのか」
- 「電気工事業登録と建設業許可は何が違うのか」
といったご質問を多くいただきます。
実はこの2つは、
根拠となる法律も、目的も異なる制度です。
この記事では、
電気工事業の建設業許可と、電気工事業登録(みなし登録を含む)の違いについて、
福井県の制度を前提に、分かりやすく整理します。
建設業許可と電気工事業登録は「別の制度」
まず押さえておきたいポイントは、
建設業許可と電気工事業登録は、まったく別の法律に基づく制度だという点です。
| 制度 | 根拠法令 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 建設業法 | 工事の請負体制・経営の適正化 |
| 電気工事業登録 | 電気工事業法 | 電気工事の安全性・適正施工の確保 |
そのため、
一方を取得すれば他方が不要になる、という関係ではありません。
建設業許可(電気工事業)とは
建設業許可の位置づけ
建設業許可は、
一定規模以上の建設工事を請け負う場合に必要となる許可です。
電気工事についても、
「電気工事業」として建設業許可を取得することができます。
建設業許可が関係する場面
- 元請・下請として工事を請け負う
- 公共工事や一定規模以上の工事を行う
- 請負金額が一定額を超える工事を行う場合
※建設業許可は、工事金額や請負形態に着目した制度です。
電気工事業登録とは
電気工事業登録の役割
一方、電気工事業登録は、
電気工事そのものの安全性を確保するための制度です。
一般住宅や店舗などの電気工事を行う場合、
原則として、都道府県知事への登録が必要になります。
電気工事業登録が求められる理由
- 感電・火災等の事故防止
- 資格者配置の確認
- 施工体制の明確化
👉 工事金額に関係なく必要になる点が、建設業許可との大きな違いです。
建設業許可がある場合はどうなる?(みなし登録)
建設業許可(電気工事業)を受けている事業者については、
電気工事業法上、「みなし電気工事業者」として扱われます。
この場合、
- あらためて電気工事業の「登録」を受ける必要はない
- ただし、事業開始時に「開始届出」は必要
という扱いになります。
これを一般に
「みなし電気工事業の登録(届出)」と呼びます。
よくある誤解に注意
実務上、次のような誤解が非常に多く見られます。
- ❌ 建設業許可があるから、電気工事業の手続きは一切不要
- ❌ みなし登録なら、届出も不要
- ❌ 建設業許可=電気工事業登録だと思っていた
正しくは、
- 建設業許可があっても
→ 電気工事業としての届出義務は別に存在 - 登録と届出は
→ 目的も手続きも異なる
という整理になります。
どちらが必要かの判断基準
建設業許可が必要になるケース
- 一定規模以上の電気工事を請け負う
- 元請・下請として継続的に工事を行う
- 公共工事を受注する
電気工事業登録(またはみなし登録)が必要になるケース
- 一般住宅・店舗等の電気工事を行う
- 工事金額にかかわらず電気工事を業として行う
👉 両方が必要になるケースもある点が重要です。
制度全体の整理はこちら
電気工事業の制度全体については、
以下の記事でまとめています。
▶ 電気工事業の登録とみなし電気工事業の登録の違い(福井県)
※登録・届出・更新の考え方を一覧で確認できます。
まとめ
- 建設業許可と電気工事業登録は別の制度
- 建設業許可があっても、電気工事業の届出が不要になるわけではない
- 福井県で電気工事業を行う場合は、
「許可」と「登録(届出)」を切り分けて考えることが重要
制度を正しく理解することで、
不要な手戻りや指導リスクを防ぐことができます。

