【行政書士という仕事・考え方⑥】価格で勝負しないと決めた理由

行政書士

行政書士の業界では、
どうしても「価格」が話題になりやすいところがあります。

「もっと安くできますか?」
「他はもっと安かったです」

こう言われた経験がある方も、
多いのではないでしょうか。

私自身も、開業当初は
価格について悩んだ時期がありました。

ただ、今ははっきりと
「価格で勝負しない」
と決めています。

今日は、その理由を書いてみます。


価格で勝負すると、見なくなるものがある

価格を下げて受任すると、

  • 件数をこなさないと合わない
  • 1件あたりに使える時間が減る
  • 深く考える余裕がなくなる

という状態になりやすくなります。

行政手続きは、

  • 制度
  • 実態
  • 説明

の組み合わせで成り立っています。

ここを丁寧に見られなくなると、
結果的に

「とりあえず出す」
「最低限で進める」

という仕事になってしまいます。


安さを求める相談と、重さのある相談は違う

実務をやっていると、

  • 価格だけを重視する相談
  • 中身を重視する相談

は、最初の会話でだいたい分かります。

価格だけを重視する場合、

  • リスクの話をあまり聞かない
  • 先の話に関心が薄い
  • 「通るかどうか」だけを求める

ことが多いです。

一方で、

  • 多少高くてもいいから
  • 安定して進めたい
  • 後で困りたくない

という方は、
話の聞き方がまったく違います。


価格を下げると、責任は軽くならない

ここが一番大事な点です。

  • 報酬が安くても
  • 行政に出す書類の重みは同じ
  • 通らなかったときの影響も同じ

つまり、

責任は一切軽くならない

ということです。

それなら、

  • ちゃんと時間を使って
  • ちゃんと整理して
  • 納得できる形で出す

方が、
結果的に健全だと思うようになりました。


「高い」と言われることもある

正直に言うと、

「ちょっと高いですね」

と言われることもあります。

そのときは、
無理に説得しません。

  • 価格の理由
  • 何に時間を使うのか
  • どこまで考えるのか

を説明して、
それでも合わなければ
ご縁がなかった、というだけです。


価格は「覚悟」の表れだと思っている

価格を決めるということは、

  • どこまで責任を持つか
  • どこまで考えるか

を決めることだと思っています。

  • 安く広く
  • 深く狭く

どちらが正しい、という話ではありません。

ただ私は、

深く関わる仕事の方が性格に合っている

と感じただけです。


結果的に、相談の質が変わった

価格で勝負しないと決めてから、

  • 相談内容が整理されている
  • リスクの話をちゃんと聞いてくれる
  • 長い目線で考えている

方が増えました。

仕事としては、
こちらの方がずっとやりやすいです。


まとめ(結論)

  • 価格で勝負すると、見えなくなるものがある
  • 責任の重さは、価格で変わらない
  • 深く考える仕事には、それなりの時間が必要
  • 価格は、仕事への姿勢そのもの

行政書士の仕事は、
安さを競う仕事ではなく、
判断と設計を提供する仕事

だと思っています。

だから私は、
価格で勝負しないと決めました。

  • 【行政書士という仕事・考え方①】行政書士は「書類屋」じゃないと思っている理由
  • 【行政書士という仕事・考え方②】相談を受けても、受任しない案件について
  • 【行政書士という仕事・考え方③】グレー案件と、どう向き合っているか
  • 【行政書士という仕事・考え方④】行政と対立しないために、意識していること
  • 【行政書士という仕事・考え方⑤】「できます」と言わない方がいい場面
  • 【行政書士という仕事・考え方⑥】価格で勝負しないと決めた理由
  • 【行政書士という仕事・考え方⑧】依頼者に、本音で言いにくいこと