【行政書士という仕事・考え方⑤】「できます」と言わない方がいい場面

行政書士

相談を受けていると、
こんな言葉を期待されているな、と感じる瞬間があります。

「できますよ」
「大丈夫です」
「問題ないです」

依頼者としては、
この一言を聞けると安心しますよね。

ただ、実務をやっている立場からすると、
あえて「できます」と言わない方がいい場面
というのは、確実に存在します。

今日は、その話です。


「できます」は一番ラクな言葉でもある

正直に言うと、

「できます」

と言うのは、
話を早く進めるうえでは一番ラクです。

  • 空気が良くなる
  • 話が前に進む
  • その場は安心してもらえる

でもその分、
後から効いてくる言葉でもあります。


言わない方がいい場面① 条件が整理しきれていないとき

相談の初期段階で、

  • 情報がまだ出揃っていない
  • 不利な点が隠れていそう
  • 前提が曖昧

この状態で「できます」と言うのは、
かなり危険です。

あとから、

  • 話が違う
  • 前提が崩れる
  • 説明が変わる

ということが起きやすくなります。


言わない方がいい場面② グレーが濃いと感じるとき

  • 解釈に幅はある
  • でも説明がかなり苦しい
  • 担当者次第で結果が変わりそう

こういう案件で「できます」と言ってしまうと、

通らなかったときのダメージ
が大きくなります。

  • 期待値が上がりすぎる
  • 納得してもらいにくくなる

結果的に、
信頼を削る言葉になってしまうことがあります。


言わない方がいい場面③ 「今はやらない方がいい」と思うとき

制度上は可能でも、

  • タイミングが悪い
  • 体制が整っていない
  • 今動くと不利

そう感じる案件もあります。

このときに「できます」と言ってしまうと、

  • 無理に進める流れになる
  • 後戻りしづらくなる

だから私は、

「今はやらない方がいいですね」

と伝えることがあります。


「できる/できない」ではなく「どういう状態か」

私が意識しているのは、

  • できます
  • できません

という二択ではなく、

  • どこが問題か
  • どこが不安定か
  • どうすれば安定するか

を先に共有することです。

そのうえで、

「この状態なら進められます」
「この部分を整えれば可能です」

という言い方をします。


期待値を下げることは、誠実さでもある

「できます」と言わないと、

  • 消極的に見える
  • 自信がないように見える

と思われることもあります。

でも実務では、

  • 期待値を下げてスタートした案件
    の方が、
    結果的に満足度が高いことが多いです。

行政手続きは「確率」の話でもある

正直に言うと、
許認可には

  • 確実
  • 絶対

という言葉が使えない場面もあります。

だからこそ、

  • 可能性
  • リスク
  • 条件

を一緒に見たうえで、
判断してもらう方が健全だと思っています。


まとめ(結論)

  • 「できます」は簡単だが重い言葉
  • 整理できていない段階では言わない
  • グレーが濃い案件ほど慎重になる
  • 状態と条件を先に共有する方が結果は安定する

行政書士の仕事は、
安心させることではなく、
正しく判断できる材料を出すこと

だと思っています。

だからこそ、
あえて「できます」と言わない場面を、
大事にしています。

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