【建設業許可あるある⑥】書類は揃っているのに、通らない申請の正体

行政書士

建設業許可の相談で、
ときどきこんな状況に出会います。

「必要書類は全部揃っています」
「チェックリストも問題ありません」

それなのに、
なぜか申請が前に進まない。

今日は、そのときに起きていることの話です。


「書類がある」=「通る」ではない

許可申請では、

  • 必要書類が揃っているか
    は、もちろん大前提です。

ただ、実務をやっていると、

書類は揃っている
でも、申請として弱い

というケースが確実に存在します。


原因① 書類同士が噛み合っていない

一番多いのがこれです。

  • 履歴書と証明書の内容が微妙にズレている
  • 年数の計算は合っているが、期間の説明が飛んでいる
  • 立場の説明が資料ごとに違う

一枚一枚は問題なくても、
全体で見ると「?」が残る状態です。

行政は、
点ではなく線で見ます。


原因② 事実は正しいが、説明が足りない

これもよくあります。

  • 実際には経営に関与していた
  • 実際には常勤している
  • 実際には経験がある

ただ、それを

  • 誰が見ても分かる形
    に落とし込めていない。

結果として、

「そうとは言い切れませんよね」

という判断になります。


原因③ 「都合のいい事実」だけを並べている

悪気はなくても、
こうなりがちです。

  • 強い部分だけを出す
  • 弱い部分を触れずに進める
  • 不利な期間を説明しない

でも行政側からすると、

「触れていない=何かある」

と見られることがあります。

弱い部分ほど、先に整理しておく
これが実務ではかなり重要です。


原因④ 担当者が判断しづらい形になっている

申請書は、

  • 行政が判断するための材料

です。

  • 情報が散らばっている
  • 結論がどこに書いてあるか分からない
  • 補足説明がなく、読み手任せ

こうなると、

「判断できません」

という形で止まります。


私が意識しているのは「通る形」

書類を作るときに意識しているのは、

  • 事実を盛ること
    ではなく
  • 事実をどう見せれば判断しやすいか

です。

  • なぜこの人は要件を満たすと言えるのか
  • どこを見ればそれが分かるのか

これを、
申請書全体で説明する
イメージです。


「揃っているのに通らない」はサイン

書類は揃っているのに止まる場合、

  • 要件を満たしていない
    というより
  • 説明設計が弱い

ことがほとんどです。

ここで無理に押すより、
一度立ち止まって整理し直した方が、
結果的に早く通ります。


まとめ(結論)

  • 書類が揃っているだけでは足りない
  • 行政は全体の整合性を見る
  • 弱い部分ほど先に説明する
  • 「判断しやすい形」を意識する

建設業許可は、
書類の量より、構成と説明です。

もし申請が止まっているなら、
「何が足りないか」より
「どう見えているか」を
一度考えてみると、ヒントが出てくるかもしれません。

(制度的な整理や具体的な手続きの流れについては、別サイトでまとめています。)

ふくいの建設業許可申請手続き相談室