建設業許可の相談で、
経管の次によく出てくるのがこの話です。
「専技、外注じゃダメですか?」
結論から言うと、
ダメなケースの方が圧倒的に多いです。
今日は、
「なぜその考え方が危ないのか」を
実務目線で書いてみます。
専技は「人を置けばいい」わけじゃない
営業所技術者(いわゆる専技)は、
- 有資格者
- 実務経験者
であればOK、
と制度上は整理されています。
そのため、
- 知り合いの技術者に名前を借りる
- 月に数回だけ来てもらう
- 書類上だけ配置する
という発想が出てきがちです。
でも、ここに大きな勘違いがあります。
専技は「常勤」が前提
専技の大前提は、
その営業所に常勤していることです。
つまり、
- 毎日その営業所で勤務している
- 他社の仕事と兼務していない
- 名ばかりではない
このあたりが、かなりシビアに見られます。
よくある失敗パターン
① 他社に在籍したままの専技
- 別の建設会社に正社員として在籍
- 「専技として名前だけ貸す」
- 給与も社会保険も別会社
これは、
ほぼ確実にアウトです。
「週に何回来ますか?」
という問題ではありません。
② 個人事業主に業務委託するケース
- フリーの技術者
- 業務委託契約
- 請求書払い
これも、
「常勤とは言えない」
と判断されることがほとんどです。
③ 形式は整えているが実態が弱いケース
- 雇用契約書はある
- 給与台帳もある
- ただし実際はほぼ来ていない
この場合、
書類が揃っている分、逆に突っ込まれます。
- タイムカード
- 勤務実態
- 他の仕事との兼ね合い
を確認され、
結果的に厳しく見られることがあります。
「一度通ったから大丈夫」が一番危ない
たまに、
「前はこれで通りました」
という話も聞きます。
ただ、これは正直あてになりません。
- 審査基準の運用が変わる
- 担当者が変わる
- 更新時に改めて見られる
ということは、普通にあります。
更新時に専技で詰む
というのは、実務では珍しくありません。
専技は「コスト」ではなく「設計」
専技を外注で済ませたくなる理由は、
だいたい次のどれかです。
- 人件費を抑えたい
- 採用が難しい
- とりあえず許可を取りたい
気持ちは分かります。
ただ、専技は
後回しにすると必ずツケが来る部分です。
現実的な考え方
私がよくお伝えするのは、次の視点です。
- 今の体制で本当に専技を置けるか
- 業種追加・更新まで見据えた設計か
- 無理な形になっていないか
「今通す」より、
「後で困らない」
を優先した方が、結果的に楽です。
まとめ(結論)
- 専技は外注感覚では通らない
- 常勤性はかなり厳しく見られる
- 書類だけ整えても実態が弱いと危険
- 更新時に問題が表面化しやすい
建設業許可は、
人の配置で詰むケースが本当に多いです。
専技について「なんとかならないか」と感じた時は、
一度立ち止まって、
体制そのものを見直した方がいい場面かもしれません。
- 【建設業許可あるある①】建設業許可の相談で、最初に確認するのは「年数」じゃない
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(制度的な整理や具体的な手続きの流れについては、別サイトでまとめています。)


