【行政書士という仕事・考え方③】グレー案件と、どう向き合っているか

行政書士

行政書士として仕事をしていると、
いわゆる「グレー案件」に出会うことがあります。

  • 完全にアウトではなさそう
  • でも、堂々とOKとも言い切れない
  • 解釈や運用に幅がある

今日は、
そういう案件にどう向き合っているか
自分なりの考えを書いてみます。


グレー案件は「珍しいもの」ではない

まず前提として。

建設業許可や各種許認可の実務では、
グレー案件は決して珍しくありません。

  • 制度が現場に追いついていない
  • 想定されていないケースが出てくる
  • 運用でカバーされている部分がある

白黒はっきりしている案件の方が、
むしろ少ないと感じることもあります。


私がまず考えるのは「通るか」ではない

グレー案件に直面したとき、
最初に考えるのは、

  • 通るかどうか
    ではなく
  • 通ったあと、大丈夫か

です。

一度通ったとしても、

  • 更新で引っかかる
  • 変更で説明がつかなくなる
  • 別の担当者で否定される

こうなる可能性が高い案件は、
最初から慎重になります。


「解釈の幅」と「事実の無理」は別物

グレー案件には、
大きく2種類あると思っています。

① 解釈に幅があるグレー

  • どちらとも読める
  • 明確な線が引かれていない
  • 前例や運用で判断されている

このタイプは、

  • 事実がきれい
  • 説明が一貫している

のであれば、
検討の余地があるグレーです。


② 事実に無理があるグレー

  • 事実を都合よく切り取っている
  • 説明を盛らないと成立しない
  • 聞かれたら詰む

こちらは、
ほぼ黒に近いグレーです。

このタイプは、
基本的に受けません。


「通せるか」より「説明し続けられるか」

グレー案件で一番大事なのは、

この説明を、
5年後・10年後も続けられるか

だと思っています。

  • 更新のたびに同じ説明ができるか
  • 担当者が変わっても説明が通るか
  • 書類と実態がズレていないか

ここに自信が持てない案件は、
無理に進めません。


行政との関係性も判断材料になる

グレー案件では、
行政との距離感も重要です。

  • 事前相談ができるか
  • 解釈の方向性を確認できるか
  • 記録に残る形で整理できるか

「黙って出して、あとは運」
という進め方は、
一番リスクが高いです。


グレーを「黒にしない」ためにやっていること

私が意識しているのは、次の点です。

  • 不利な事実も先に出す
  • 弱い点を自分から説明する
  • 行政に判断材料を渡す

グレーを
無理やり白と言い切らない
という姿勢です。


依頼者にも「グレーである」ことを伝える

グレー案件の場合、

  • 「いけますよ」
    とは言いません。

代わりに、

  • どこがグレーなのか
  • 何がリスクなのか
  • どこまでなら現実的か

を、できるだけ正直に伝えます。

そのうえで、

それでも進めますか?

という判断を、
一緒にします。


グレー案件と向き合う理由

それでも、
グレー案件を完全に避けないのは、

  • 現場にはグレーが存在する
  • 白黒だけでは解決できない案件もある
  • 専門家として考える余地がある

と思っているからです。

ただし、

  • 無理なグレー
  • 説明できないグレー

まで引き受けるつもりはありません。


まとめ(結論)

  • グレー案件は実務では普通にある
  • 「通るか」より「通ったあと」を考える
  • 解釈の幅と事実の無理は別
  • 説明し続けられないグレーは扱わない

行政書士の仕事は、
白黒を決めることではなく、
グレーをどう安全に整理するか

だと思っています。

だからこそ、
グレー案件ほど、
慎重に向き合っています。

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