【建設業許可あるある⑧】役員変更を甘く見てはいけない理由

行政書士

建設業許可の話をしていると、
役員変更について、こんな反応をされることがあります。

「役員が変わっただけですよね?」
「経営は何も変わっていません」

気持ちはよく分かります。
ただ、実務ではこの認識がかなり危険になることがあります。

今日は、
なぜ役員変更を軽く考えてはいけないのか
その理由の話です。


役員変更は「形式的な変更」ではない

会社の中では、

  • 代表が変わらない
  • 実質的な経営も同じ
  • 日常業務も変わらない

ということはよくあります。

ただ、建設業許可の世界では、
役員変更は

人的要件の前提が変わる可能性がある変更

として扱われます。


一番影響を受けやすいのは「経管」

役員変更で一番影響が出やすいのが、
**経営業務の管理責任者(経管)**です。

たとえば、

  • 経管として見られていた役員が退任
  • 新しい役員が就任
  • 体制が微妙に変わっている

この場合、

「今の体制で、経管は誰ですか?」

という確認が必ず入ります。


「代表は変わってないから大丈夫」は通用しないことも

よくあるのが、

  • 代表取締役は同じ
  • でも取締役構成が変わっている
  • 経営の役割分担が変わっている

というケースです。

行政から見ると、

経営体制が変わっている
と評価されることもあります。

特に、

  • 経管要件ギリギリの会社
    では、影響が出やすいです。

変更届を出していないと、更新時に詰む

役員変更そのものより、
実務で怖いのはここです。

  • 役員変更があった
  • でも変更届を出していない
  • 数年そのままになっている

この状態で更新を迎えると、

  • 過去の役員変更を遡って整理
  • 当時の体制で要件を満たしていたか確認
  • 説明資料の再構築

となり、
一気に新規並みの作業量になります。


役員の「肩書き変更」も要注意

役員変更というと、

  • 就任
  • 退任

を思い浮かべがちですが、
次のような変更も注意が必要です。

  • 取締役 → 代表取締役
  • 代表取締役 → 取締役
  • 常勤 → 非常勤

肩書きが変わると、
経営への関与度の評価が変わることがあります。


行政は「人の名前」ではなく「役割」を見ている

実務で感じるのは、
行政が見ているのは、

  • 誰が役員か
    ではなく
  • 誰が経営判断をしているか

という点です。

役員変更があると、

「経営判断の構造は変わっていませんか?」

という目線で見られます。


私が役員変更で必ず確認すること

役員変更があったと聞いたら、
必ず次を確認します。

  • 経管は誰として整理するか
  • 実態と肩書きは一致しているか
  • 変更届は期限内に出しているか

ここを曖昧にすると、
後から必ず手間が増えます。


まとめ(結論)

  • 役員変更は軽い手続きではない
  • 経管への影響が出やすい
  • 変更届を放置すると更新時に詰む
  • 肩書き変更も要注意

建設業許可では、
人の動き=許可の安定性です。

役員変更があった場合は、
「あとでまとめて」ではなく、
その都度整理する
これが一番ラクで安全なやり方です。

(制度的な整理や具体的な手続きの流れについては、別サイトでまとめています。)

ふくいの建設業許可申請手続き相談室