【建設業許可あるある⑦】赤字でも許可は取れるが、「ここ」を見落とすと詰む

行政書士

建設業許可の相談で、
決算書を見た瞬間に言われることがあります。

「赤字なんですが、許可は取れますか?」

結論から言うと、
赤字=即アウトではありません。

ただし、
赤字でも必ず見られているポイントがあって、
そこを見落とすと一気に詰みます。

今日はその話です。


「赤字OK」という言葉の誤解

よく、

「建設業許可は赤字でも大丈夫ですよ」

という説明を見かけます。

これは半分正しくて、
半分は危険です。

正確に言うと、

  • 赤字そのものは致命的ではない
  • ただし、内容次第

というのが実務感です。


見落としがちなポイントは「財産的基礎」

赤字のときに必ず見るのが、

  • 財産的基礎
    (=お金の体力)

です。

具体的には、

  • 自己資本はあるか
  • 債務超過になっていないか
  • 極端に資金繰りが悪くないか

ここが弱いと、
赤字かどうか以前に、
許可の前提が崩れます。


危ないのは「赤字+これ」の組み合わせ

実務で危険なのは、
次の組み合わせです。

  • 赤字が続いている
  • 借入が多い
  • 純資産がほぼない、またはマイナス

この場合、

「事業を継続できるのか?」

という目線で見られます。

単年赤字なら問題なくても、
構造的な赤字だと話が変わります。


個人事業主でも油断できない

個人事業主の場合も同じです。

  • 売上はあるが利益が出ていない
  • 生活費と事業資金が混ざっている
  • 元入金が少ない

この場合、

  • 実態として事業が回っているか
  • 継続性があるか

を、
数字以外の部分も含めて見られます。


赤字でも通るケースの共通点

赤字でも問題にならないケースには、
共通点があります。

  • 一時的な投資・設備導入による赤字
  • 次期以降の見通しが説明できる
  • 自己資本がしっかり残っている

つまり、

「なぜ赤字なのか」
「今後どうなるのか」

を、
説明できるかどうかです。


「数字は事実、評価は文脈」

決算書の数字は事実です。

ただ、
その数字がどう評価されるかは、
文脈次第です。

  • 一時的な赤字なのか
  • 事業拡大の過程なのか
  • ただ耐えているだけなのか

ここを整理せずに、

「赤字でも大丈夫って聞いたので」

と進めると、
思わぬところで止まります。


私が赤字案件で必ず確認すること

赤字の場合、
必ず次を整理します。

  • 赤字の理由
  • 継続性の説明ができるか
  • 財産的基礎をどう示すか

これを先に固めておくと、
申請はかなり安定します。


まとめ(結論)

  • 赤字でも許可は取れる
  • ただし財産的基礎は必ず見られる
  • 「なぜ赤字か」「今後どうするか」が重要
  • 数字そのものより、説明がカギ

建設業許可では、
赤字=不利ではあっても、
赤字=不可能ではありません。

ただ、
「赤字でも大丈夫」という言葉だけを信じて進むと、
足元をすくわれることがあります。

(制度的な整理や具体的な手続きの流れについては、別サイトでまとめています。)

ふくいの建設業許可申請手続き相談室