【建設業許可あるある④】更新なのに、新規並みに大変になる会社の特徴

行政書士

建設業許可の「更新」と聞くと、

「書類出すだけですよね?」

という反応をされることがよくあります。

たしかに、
何事もなければ更新はそこまで重くありません。

ただ実務では、
「これ、実質ほぼ新規じゃないですか?」
という更新案件に当たることも少なくありません。

今日は、その典型パターンの話です。


更新が大変になる会社には共通点がある

更新がスムーズにいかない会社には、
だいたい次のような特徴があります。

  • 許可を取ってから、組織が大きく変わっている
  • 人の入れ替わりが多い
  • 「許可は取ったきり」になっている

つまり、
許可を取った後の5年間をどう過ごしていたか
が、そのまま更新の難易度になります。


特徴① 人が変わっている(役員・専技)

一番多いのがこれです。

  • 役員が変わっている
  • 経管だった人が辞めている
  • 専技が変わっている、または怪しい

変更届を出していなかった場合、
更新の場面で一気に問題が表面化します。

「その人、今もいますか?」
この一言で、空気が変わることもあります。


特徴② 変更届を後回しにしてきた

実務でよくあるのが、

  • 役員変更 → 出していない
  • 本店移転 → 出していない
  • 営業所の体制変更 → 出していない

「更新のときにまとめて出せばいいと思っていた」
というパターンです。

ただ、更新時にまとめて出すと、

  • 過去の変更をさかのぼって整理
  • 証明資料の掘り起こし
  • 行政とのやり取り増加

となり、
一気に作業量が跳ね上がります。


特徴③ 専技・経管の「実態」が曖昧

更新時は、

  • 新規より軽い
    と思われがちですが、

人的要件は、むしろ更新時の方が細かく見られる
こともあります。

  • 今も常勤しているか
  • 実態は変わっていないか
  • 名ばかりになっていないか

ここが曖昧だと、
「この5年間、大丈夫でしたか?」
という目線で見られます。


特徴④ 会社として成長している

これは一見、良い話です。

  • 売上が伸びている
  • 人が増えている
  • 拠点が増えている

ただ、成長に伴って、

  • 営業所の定義が変わる
  • 専技の配置が足りなくなる
  • 許可業種とのズレが出る

ということもあります。

成長=更新が楽
とは限りません。


「更新=チェックポイント」と考えた方がいい

更新は、

  • 単なる延長手続き
    ではなく
  • この5年間の答え合わせ

だと思っています。

何も問題がなければ、
本当にあっさり終わります。

ただし、
問題がある場合は、
更新という形で必ず表に出てきます。


私が更新前に必ずやる整理

更新が近づいたら、
必ず次を整理します。

  • 人(経管・専技・役員)
  • 変更履歴(出しているか)
  • 今の実態と許可内容のズレ

ここを早めにやっておくと、
更新が「新規並み」になるのを防げます。


まとめ(結論)

  • 更新は軽いとは限らない
  • 人・体制が変わっている会社ほど大変
  • 変更届を溜めると更新時に詰む
  • 更新は5年間の答え合わせ

建設業許可は、
取った後の管理が一番大事です。

更新が近い場合は、
「まだ時間がある」と思っている今こそ、
一度整理しておくのが一番ラクです。

  • 【建設業許可あるある①】建設業許可の相談で、最初に確認するのは「年数」じゃない
  • 【建設業許可あるある②】経管はいけそうに見えて、実は危ないケース
  • 【建設業許可あるある③】専技を外注で済ませようとして、失敗する話
  • 【建設業許可あるある⑤】行政に「それは無理です」と言われたときの受け取り方
  • 【建設業許可あるある⑥】書類は揃っているのに、通らない申請の正体
  • 【建設業許可あるある⑦】赤字でも許可は取れるが、「ここ」を見落とすと詰む
  • 【建設業許可あるある⑧】役員変更を甘く見てはいけない理由
  • 【建設業許可あるある⑨】経験年数が足りないときに考える、現実的な選択肢
  • 【建設業許可あるある⑩】「とりあえず出してみましょう」が危険な理由

(制度的な整理や具体的な手続きの流れについては、別サイトでまとめています。)

ふくいの建設業許可申請手続き相談室