先物取引、未公開株、IPO…。
メチャクチャ儲かるらしい。
だけど、なんか怪しい。
儲け話はいたるところに転がっていて、たいへん興味を惹かれますが、分からない、怖い、怪しい、という理由で相手にしない人が多いのではないでしょうか。
でもその話の中に、もしかしたら大儲けの現精機が転がっているかもしれません。
今回は、そんな怪しい儲け話について、解説したいと思います。
未公開株
未公開株とは、株式を公開(上場)していない会社の株式のことです。
未公開株は、自由に売買することはできません。
ですが、ひとたびその会社が上場すると、株価が跳ね上がり、その結果大きな利益を得ることができます。
ほとんどの未公開株には譲渡制限がついており、一般に出回ることはありませんが、何らかの事情で、ごくまれに何らかの事情で未公開株が出回ることがあります。
これを手にすることができれば、その会社が上場した場合に大金持ちになれるというわけです。
ただし、未公開株は株式公開(上場)が確定しているわけではありません。
株式が公開されなければ、それには何の価値もなく、ごみくず同然です。
未公開株のセールスは、ほとんどが詐欺です。
金融庁のホームページには、「その株式(発行会社)は架空であるか、実在していても上場の見込みが全くない場合が多い。」と書いており注意喚起がなされています。
ただ、そんなことはみんなよく分かってるんですよね。
厄介なのが、ごくまれに「ホンモノ」もあるということです。
心のどこか片隅で、「これだけは、ホンモノなんじゃないか?」と期待してしまうから、結局みんな詐欺に引っかかってしまうわけですね。
未公開株を進めてくる会社は、「もうすぐ上場する」「あなただけ特別にご紹介」「株式発行会社に強いコネがあって入手できました」などのセールストークで巧みに勧誘してきます。
未公開株に伴うトラブルや詐欺は、今後も無くならないと思います。
未公開株は怪しい儲け話であり、極めてリスクが高いと思います。
甘い話にはくれぐれもご用心を。
新規公開株(IPO)
「新規公開株(IPO)は買えれば儲かる」と言われています。
新規公開株とは、その名の通り、新しく公開する株式のことです。
株式公開が確定している会社の株式を、公開前に適正な公募価格で買うことができます。
未公開株との違いは、株式の公開が「確定している」ことです。
新規公開株は、株式公開と同時に、買いが買いを呼び、公募価格の2倍以上の値をつけることも少なくありません。
多くの新規公開株の初値が公募価格を上回っており、オイシイ思いをした人も多いと思います。
そんな新規公開株(IPO)ですが、もちろん、オイシイことばかりではありません。
雑誌などで「新規公開株は儲かる!」とあおった結果、マーケットは過熱し、多くの人が新規公開株に参戦してきました。
新規公開株(IPO)投資が話題となり、「株式が公開されれば儲かる」ということが一般に浸透してきたことで、その甘い蜜につられて、用意されている株式を大きく上回る応募が殺到するのです。
新規公開株を買うには、それを取り扱う証券会社に登録し、応募しなければいけません。
応募数が多ければ、抽選となります。
当選してはじめて、新規公開株を買うことができるのです。
倍率は銘柄によって変わり、数倍~数百倍までレンジが広いです。
10以上応募して一つ買えればいいかな、くらいの倍率です。
それと大事なのが、絶対に儲かるわけではありません。
買った価格より、初値が公募より下がることもあります。
新規公開株に当選しやすいのは、倍率が低い銘柄です。
つまり、当選した新規公開株は。公募価格より初値が下がる可能性も十分にある、ということです。
まぁ。当選しても辞退できるので、危険を感じたら辞退すればいいのですが。
新規公開株(IPO)は、決して怪しい儲け話ではなく、もちろんリスクはありますが、ちゃんとした「投資」であると思います。
初めて聞いた話で怪しいと思っても、自分でしっかり調べてみることによって、危険は減っていきます。
新規公開株は、いろいろな証券会社で取り扱っています。
まずは登録が必要です。無料ですのでとりあえずいくつか登録してみて、投資の視野を広げてみるのが良いと思います。
先物取引(日経先物)
先物取引とは、今、株を買って、決めた期日に株売る取引のことです。
「決めた期日」は、「限月」と言います。3月、6月、9月、12月の第2金曜日です。
日経先物を28000円で買うとします。3限月に決定される価格が29000円だとしたら1000円儲かるということです。
先物取引と現物取引の違いは以下のとおりです。
- 現物取引は、「買い」からしか入ることができないが、
先物取引は、「買い」からも「売り」からも入れる。 - 現物取引は、現金全額の支払いが必要だが、
先物取引は、証拠金があれば取引できる。
レバレッジ19倍ほどの取引が可能。 - 現物取引は、平日の9:00~11:30と12:30~15:00しか取引できないが、
先物取引は、16:30~翌6:00にも取引できる。
先物取引は、証拠金による取引のため、持っているお金の1000倍もの金額の取引ができます。
少ないお金で大きく儲けようと熱くなってしまい、投資ではなくギャンブルとして先物取引をしてしまって大損をする人がいるため、怪しい、怖いと思われているのだと思います。
逆に、冷静になって、リスク管理を徹底して取引できれば、買いだけでなく、売りでも利益を出すことができ、レバレッジもかけられるため、とても資金効率が良い取引だと思います。
先物取引は決して怪しいものではありません。
先物という言葉のイメージにとらわれて、敬遠してしまうのはもったいないことです。
取引するには、証券会社への登録が必要です。
証券会社のホームページに詳しく丁寧な説明があるので、一度学んでみてはいかがでしょうか。
コロナ以降、生活防衛のため投資をする人が増えたそうです。
それに伴って、怪しい儲け話も色々聞くようになりました。
そんな話に興味を持ち、引き寄せられる人は少なくありません。
正しい知識を持っていることで、怪しい、怖い、危ない、と思うような話でも、それが詐欺なのか、ギャンブルなのか、投資なのかを判断できるようになります。
必要以上に投資を怖がってはいけないですし、逆に投資ブームに乗って必要以上にハイリスクな投資をしてもいけません。
インターネットにより、無料で、あるいは少額でお金について学ぶことができるようになりました。
良い機会だと思いますので、ぜひとも投資を含めたお金や経済の知識、いわゆる金融リテラシーを身に着けてください。
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