農地転用許可申請(親名義の田んぼに家を建てるなど)

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個人が農転許可申請をする場合の多くは、親や祖父母名義の田んぼを埋め立てて家を建てる場合が多いのではないかと思います。

今回は、親や祖父母名義の土地に家を建てる場合に絞った農地法5条の農地転用許可申請について解説します。

詳細な解説ではなく、全体像を理解できるように分かりやすく大雑把に、そして具体的にどんな順番で何をすべきかを解説します。

尚、農地法5条の農地転用許可申請には様々な書類が必要で、素人が一人で申請を行うのは無理だと思います。

素直に行政書士や住宅会社に協力してもらいましょう。

田んぼは、どこにあるか?

親名義の田んぼに家を建てれるかどうかは、田んぼがどこにあるかで決まります。

田んぼはどこにある?
  • 農業振興地域の農用地区域(青地地域)…不許可
  • 農業振興地域の白地地域…許可されるかもしれない
  • 農業振興地域外…許可されるかもしれない
  • 市街化区域内…許可不要。届出でOK

農業振興地域は、略して農振地域と言ったりします。

農振地域の農用地区域の場合、農地転用許可申請は原則不許可となります。

農用地区域のイメージはは、見渡す限り田んぼという感じの地域です。

どうしても建てたい場合は、農用地区域から白地地域に変更してもらう申請、いわゆる農振除外申請を行います。

受理されれば農転許可されるかもしれないという状態まで持っていけます。

農地を転用する明確な理由が必要で、かつ半年~数年の時間を要します。

農振除外申請が受付されても農転許可が下りるとは限りません。

ですから事前に農転許可の見込みを市町村役場等で確認する必要があります。

市街化区域内の田んぼであれば、届出をするだけで親名義の土地に家を建てることができます。

街づくりを進めていこう!と定められている区域ですので、書類も時間も少なくて済みます。

農林水産省 農地転用許可申請制度の概要

農転許可申請が必要となるのは、農振地域の白地地域と非線引き区域で農振地域外の田んぼです。

農地法5条 農地転用許可申請

親名義の土地に自分の家を建てる場合、使用貸借(=ただで借りること)となり、農地法5条の許可申請が必要です。

田んぼや畑などの農地は、勝手に宅地に変えることはできませんし、勝手に売ることもできません。

地目(=土地の利用目的のこと。登記簿謄本に記載されている。)が田や畑の場合、宅地に転用して家を建てるときなどは許可が必要となります。

農転許可を申請する場合は、許可の見込みがあるかどうか、必ず市町村役場にて事前に確認しましょう。

非線引き区域だけど用途地域が定めらている地域などは、許可の見込みが高いです。

農転許可の見込みを市町村役場で確認する

注意!!田んぼの名義はだれか?

田んぼの名義は、事前に登記簿謄本で確認しておきましょう。

亡くなった祖父母名義になっていませんか?

相続したのに未登記であれば、先には進めません。

また、祖父母名義だけど、祖父母がボケていて判断能力がない場合なども注意が必要です。

農転許可申請にあたっては、様々な書類に土地所有者の押印が必要となります。

また、家を建てるときに住宅ローンを組む場合は、土地に抵当権を設定することになります。

抵当権とは、住宅ローンの支払いが滞ったときには競売で土地を売ることができるという権利であり、祖父母の判断能力がないとローンを借りることができないです。

田んぼの名義を確認する ⇒ 判断能力はあるか?

住宅会社を決める

農転許可を見込めるのであれば、住宅会社を決めてください。

農転許可申請をするにあたって、農地転用の目的となる家の平面図や配置図、資金計画書を提出する必要があります。

農転許可に必要な図面等を住宅会社に依頼しましょう。

この時点で住宅会社と契約が必要になると思います。

住宅会社としても、契約もしていないのに市町村役場に提出する図面や資金計画などの作成はできないからです。

住宅会社と契約する

住宅ローンの事前審査を通す

農転許可を受けるときには、農転許可の目的を達成するための資金が十分であるかを確認されます。

住宅ローンを利用する場合は、住宅ローンの事前審査を通し、銀行から事前審査承認の書面をもらいましょう。

住宅ローン事前審査の承認

土地改良区への根回し

農転許可を受けるためにはいろいろな書類が必要なのですが、その一つに土地改良区の意見書があります。

土地改良区とは、簡単に言うと用水路の管理をしている組織です。

農地転用許可を受けたいのであれば、土地改良区の意見に従いなさい、ということで提出を求められます。

土地改良区から意見書1枚もらうのに、様々な書類を提出しなければいけません。

土地改良区に意見書の交付願と合わせて、地元の町内会長等にハンコをもらった書類や、建物の図面・配置図、取水・排水計画図面などを提出して、用水路に変なものを流さないことを証明します。

住宅会社や行政書士等に書類は用意してもらいましょう。

田んぼを持っている人たちは、毎年いくらかのお金を払って用水路を管理してもらっています。

田んぼをやめるて家を建てるとなると、土地改良区としては来年以降の用水路管理費用がもらえなくなる、ほかに田んぼを持っている人たちと不平等になる、ということでいくらかのお金が請求されます。

これを清算金と言います。

しっかりと支払いましょう。

土地改良区から意見書がもらえなければ農地転用許可申請は進みません。

土地改良区の理事長などに事前連絡をして、農地転用許可を申請する旨、事前に根回ししておきましょう。

土地改良区に事前連絡・必要書類の確認の上、意見書交付をお願いする

いろいろな人にハンコをもらう

農地転用許可申請をするにあたって、ほかにも様々な人たちからハンコ(意見書)をもらわなければいけません。

町内会長、地元区長、農家組合長、小作人、隣接農地の所有者などです。

書類にハンコとなれば、町内会や自治会、農家組合の会議などでみんなにお知らせしなくてはいけないので、会ってすぐハンコというわけにはいきません。

かなり時間がかかります。

市町村役場 根回し

一通り書類がそろったら、市町村役場の担当者に一度見てもらってください。

その際に追加で指示された書類があればすべて提出してください。

農転許可申請から許可までの期間

農転許可申請書の受付締め切りは、市町村役場によって異なりますが、毎月10日とか15日が多いと思います。

提出すれば、その月の月末の定例会などで協議され、翌月早々に許可が下りてきます。

許可が下りれば、ようやく田んぼを埋め立てることができるということです。

農地転用許可申請はいろいろな人に会って話を聞き、書類にハンコをもらわなくてはいけません。この作業がすごく時間がかかります。

ですから、住宅会社を決める、住宅ローンの事前審査を通すなど、自分が動けば住むことは早め早めに済ませておきましょう。

親や祖父母名義の土地に家を建てたい場合は、一度行政書士に相談してみましょう。

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