はじめに
建設業許可の実務では、
社会保険の状況が重要な確認事項になります。
そのため、社労士の先生から
「顧問先が建設業許可を取りたいと言っているのですが」
とご相談をいただくこともあります。
建設業許可は“許認可”ですが、
実際には労務と切り離せません。
1.営業所技術者と雇用関係
まず確認するのは、
営業所技術者の雇用実態
です。
- 常勤性はあるか
- 他社との兼務はないか
- 社会保険の加入状況はどうか
制度上の要件だけでなく、
実態として継続できる体制かを確認します。
ここは社労士の先生が最もよく把握されている部分です。
2.「加入している」だけでは足りない
社会保険は、
単に加入しているかどうかだけではなく、
- 加入時期
- 標準報酬月額
- 実際の勤務実態
などが整合しているかが重要です。
営業所技術者の常勤性が疑われないよう、
制度と実態の整合を意識します。
3.1年変形や労働時間管理との関係
建設業では、
- 1年単位の変形労働時間制
- 時間外労働の扱い
など、労務管理が複雑になるケースもあります。
営業所技術者が常勤といえるかどうかは、
労働時間管理とも無関係ではありません。
許可要件と労務管理がずれてしまうと、
後々リスクになります。
4.役割の分担
建設業許可は行政書士の領域ですが、
- 雇用契約
- 社会保険
- 労務管理
は社労士の先生の専門分野です。
それぞれの専門性を尊重しながら、
同じ会社の体制を別の角度から支えている
という感覚で連携しています。
まとめ
建設業許可は、書類だけで完結する制度ではありません。
人的要件は、雇用や労務と密接に結びついています。
だからこそ、
社労士の先生との情報共有が不可欠
だと考えています。
許可を“通す”ことよりも、
“維持できる体制”を整えること。
そのために、士業連携は欠かせません。

