補助金申請 基礎知識と支給までの流れ

行政書士

借入金と違って返す必要のない補助金は、
事業主にとってたいへん魅力的に
映ると思います。

しかしながら、補助金申請業務は、
片手間で誰でも簡単にできるものでは
ありませんし、申請したからと言って
100%受けれるものでもありません。

不正や犯罪のリスクがあるため、
申請要件は厳格、事業計画書を始めとした
膨大な申請書類の作成も必要となります。

今回は、補助金申請について興味があるけど
公募要領は時間が無くて読めないという
あなたのために、

補助金申請の基礎知識及び
補助金支給までのおおまかな流れについて
説明していきたいと思います。

公募開始~補助金支給までの流れ

公募開始

公募要領、申請開始日、申請締切日、
補助金の目的、補助金額などを確認し、
申請の準備に入る。

各省庁のホームページ等を確認し、
鮮度の高い情報を収集する。

経済産業省のミラサポplusなど。

ミラサポplus

G ビズ ID 取得

GビズIDは、デジタル長が提供する
法人・個人事業主向け共通認証システムのこと。

補助金の電子申請には
「GビズIDプライム」の取得が必要。

行政書士による委任申請ができる。

G ビズ ID

応募申請

窓口持込・郵送・電子申請などの方法による。

経済産業省系の補助金はJグランツにて行う。

応募申請は補助金を支給できるかどうかの
要件を確認するプロセスであり、
採択後に行う交付申請は、補助金額を
算出するプロセスである。

Jグランツ

採択決定

申請が採択されるかされないかについては、
採択決定後に事務局から通知が来る。

採択決定は補助金の交付される可能性のある
補助金交付候補者の決定であり、

採択決定後にあらためて交付申請し、
交付決定が出てから補助事業開始、

実績報告と確定検査を経て初めて
補助金支給となる。

採択率は補助金によって異なるが、
おおむね40%前後。

小規模事業者持続化補助金は約40%、
ものづくり補助金は約50%、
事業再構築補助金は約30%となっている。

補助率は、対象経費の1/2が通常。

補助金の対象となる経費は、
各補助金によって異なる。

採択決定までの期間は1-2か月を要する。

創業融資(新規開業資金)の借り方

交付申請

補助金を受けるためには、
まず申請が採択されなければいけないが、
採択されたからと言って補助金が
受けれるわけではない。

交付申請で提出した書類をもとに
補助金額の決定がなされる。

補助事業実施

補助金で認められるのは、原則として
交付決定後から事業完了までに
発注・契約・支払いが完了した対象経費のみ。

そのため交付決定後に補助事業開始となる。

補助金申請ではいつもの取引では
使わないような書類を求められる
こともある。

発注書や請書、契約書などはもちろん、
見積書の日付や有効期限も精査されるため
適切な書類管理を行う必要がある。

支払いは必ず振り込みで行う。

実績報告に必要な写真も忘れずに
撮影しておく。

実績報告

補助事業完了後、報告期限内に
実績報告を提出。

必要書類がそろっていない場合、
追加資料の提出を要求される。

確定検査

実績報告後、現地や帳簿等の原本、
事業の完成品等を確認する検査が行われ、
交付決定の内容に適合していると
確認できれば補助金の額が確定、
事業者に通知される。

高額な補助金の場合は、
事業場所への立ち入り検査となる。

補助金支給

確定検査後、補助金額決定通知が出され、
約1か月後に補助金が指定口座に
振り込まれる。

補助金支給後5年間は、
事業の状況等について事務局に
報告書を提出しなければならない。


今回ご紹介した補助金の流れは、
申請しようとする補助金によって
異なる場合がありますので、
公募要領をしっかりとご確認ください。